Elmメモ ドラッグ移動の実現(2) - elm-draggableの利用

前回はBrowsertやSvgなどの標準的なパッケージを利用してドラッグ機能を実現した。今回はelm-draggableというパッケージを使ってドラッグ機能を実現してみる。 準備 Elmのプロジェクトを作成して、src/Main.elmとsrc/Circle.elmを作成。 Circle.elm 前回と同じなのでコードだけ載せる。 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 module Circle exposing (....

2020-02-27 · (updated 2020-02-27) · 6 min · 1148 words

Elmメモ ドラッグ移動の実現(1)

ElmでSVGの要素をドラッグ移動したいと思った。ドラッグ操作を実現するパッケージにelm-draggableがある。今回は勉強として、それに頼らず実装することを試みる。elm-draggableを用いた方法については次回やる。 初期状態 詳細は省略するが、Elmプロジェクトを作成してelm/svgとelm/jsonをインストールしておく。 src/Main.elmは以下のようにしておく。elm reactorで動くことを確認する。 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 module Main exposing (..) import Browser import Browser.Events as BE import Html exposing (..) import Html.Attributes exposing (..) import Json....

2020-02-25 · (updated 2020-03-04) · 8 min · 1588 words

Elmメモ - 画像のプレビュー機能を作る

Elmを利用して、画像を選択してそれを表示するアプリを作る。 ファイル読み込みの方法 Select.file関数を利用する。これはファイル選択用のエクスプローラを開くためのCmd Msgを作成してくれる。選択したファイルはMsgに載せられる。 適切なMIMEタイプを指定すると、エクスプローラ上にてそのタイプのファイルしか選択できなくなる。例えば、text/plainを選択しておけば、拡張子.txtのファイルしか選択できなくなる。 1 Select.file "MIMEタイプのリスト" "Msg" 画像ファイルへの変換 こうして得られたファイルはFileと呼ばれる型で保持される。 もしファイルを文字列として扱いたいなら、File.toStringを利用する。 もし画像として扱いたいなら、File.toUrlを利用する。これは画像をBase64符号化した文字列を作る。これをimgタグのsrc属性に指定すれば、画像が表示される。 画像を選択し、それを表示するアプリの作成 準備 プロジェクトを作成して、elm/fileをインストール。 $ elm init $ elm install elm/file src/Main.elmの雛形を作る。 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 module Main exposing (....

2020-01-13 · (updated 2020-01-13) · 4 min · 699 words

Elmメモ - 文字列をIPアドレスに変換(2) Parserを用いる方法

準備 前回のsrc/IPAddr.elmを全て消し、内容を以下の通りにする。 1 2 3 4 5 module IPAddr exposing (..) import Parser type IPAddr = IPAddr Int Int Int Int $ elm repl > import Parser exposing (..) > import IPAddr exposing (..) Parserの基本 以下の2つのステップに分かれる。 Parserを作る Parserを実行する - Parser.runを用いる ライブラリでは、標準で用意されているParserと、それらを組み合わせて新たなParserを作るための関数が用意されている。 > run int "123" Ok 123 : Result (List Parser.DeadEnd) Int > run int "123abc" Ok 123 : Result (List Parser.DeadEnd) Int > run int "abc123abc" Err [{ col = 1, problem = ExpectingInt, row = 1 }] : Result (List Parser....

2020-01-05 · (updated 2020-01-05) · 3 min · 549 words

Elmメモ - 文字列をIPアドレスに変換(1) splitを用いる方法

IPv4アドレスの文字列"192.168.1.1"をパースする方法を考える。IPAddrの内部表現は次のようにする。 1 type IPAddr = IPAddr Int Int Int Int 思いつくのは次の2通り。 ピリオドでsplitして、整数値に変換する。 パーサを利用する。 いずれにしても結構面倒。この記事では前者だけやる。 準備 適当なディレクトリで次のコマンドを実行。 $ elm init $ elm install elm/parser src/IPAddr.elmを作り、内容を以下の通りにする。 1 2 3 module IPAddr exposing (..) type IPAddr = IPAddr Int Int Int Int $ elm repl > import IPAddr exposing (..) 方針 次の処理を行う関数をfromStringとして定義する。 文字列を.でsplitする。 Listの要素数が4でなければ失敗。 Listの各要素にString.toIntを適用し、どれか一つでも失敗すれば全体としても失敗。 Listを[a,b,c,d]としたとき、IPAddr a b c dを返す。 traverseの実装 3の処理は、次の関数として抽象化できる: リストの各要素にfを適用し、その結果すべてがJustを返したときだけ、全体の結果を返す。 1 traverse : (a -> Maybe b) -> List a -> Maybe List b 原始的な実装 なるべくfoldrとかを使わずに書こうとするとこんな感じになる。...

2020-01-05 · (updated 2020-01-05) · 3 min · 437 words

Elmメモ - ランダムな位置に円を描画する

乱数の練習に。 準備 プロジェクト用のディレクトリを適当に作り、そこで以下のコマンドを実行。 $ elm init 必要なモジュールを入れる。 $ elm install elm/svg $ elm install elm/random Main.elmを作成し、最低限の文を定義しておく。 1 2 3 4 5 6 7 module Main exposing (..) import Browser import Svg exposing (..) import Svg.Attributes as SA exposing (..) import Svg.Events as SE exposing (..) import Random 円の描画 こんな感じの円を描画する。 1 SVGでは次のように書く。 1 2 3 4 5 6 <svg width="100px" height="100px"> <g transform="translate(50, 50)"> <circle r="10" fill="white" stroke="black" /> <text text-anchor="middle" dominant-baseline="central">1</text> </g> </svg> 円の情報で必要なのは次の4つ:...

2020-01-01 · (updated 2020-01-05) · 5 min · 904 words

JavaScript/Elm ビット演算のときにはまったこと

結論 JavaScriptにおいて、>>>以外のビット演算は32ビット符号付き整数値として扱われる。 → 例えば&|^~の計算前に、オペランドに型変換が起こる(ソース)。 JSにおいて数字はNumberという型しかないが、ビット演算のときだけ32ビット整数値に変換されるっぽい JavaScriptにおいて、x >>> 0を使うと符号なし整数になる。 負数を2で割り続けても、コンピュータにおける2進表現にはならない。 これはすごく当たり前だった コンピュータにおける2進数表現にしたいなら,論理シフトを使うこと。 ElmはJavaScriptに変換されるので、上の事実はすべてElmでも当てはまる。 各種ビット演算は、JSの演算をそのまま使っているっぽい(ソース) 検証コード $ elm init src/MyBitwise.elmを作成し、内容を以下のようにする。 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 module MyBitwise exposing (..) import Bitwise toBinaryString : Int -> String toBinaryString x = let bit = Bitwise.and x 1 rem = Bitwise.shiftRightZfBy 1 x in if rem > 0 then (toBinaryString rem) ++ (String.fromInt bit) else String.fromInt bit elm replを起動し、試す。まず必要なモジュールをimportする。...

2019-12-31 · (updated 2019-12-31) · 3 min · 440 words

Elm/JavaScript ローカルサーバーで通信する際にハマったこと

今回たまたまクライアント側でElmを使ったけど、これはElmに限ったことではない。 結論 Client側での留意点 urlはlocalhost:[port]ではなくhttp://localhost:[port]と指定しなければならない。つまり、URLにはちゃんとスキーム名を指定する。 Server側での留意点 Access-Control-Allow-Originに関連するヘッダーをちゃんと設定する。 成功コード プログラムの内容 サーバーは{ "msg" : "Hello, World!" }という内容のJSONを送ってくるので、クライアントはその値を受け取って"Success: Hello, World!“を出力する。それだけ。 Client: Elm 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 module Main exposing (....

2019-12-19 · (updated 2019-12-19) · 3 min · 602 words